悠パラ日記【39】1st Palau Cup 2024 完

(2024/10/01)

2024/9/29(日曜日)についにパラオカップが開催されました!少し長くなりますが、それだけたくさんのことがあったんです!!!

レース海面は日本パラオ友好の橋の袂。パラオの独立記念日だけでなく日本パラオ国交30周年記念をも祝福できるような場所でのレースを開催できたこと、とても嬉しく思います!

7月初めに急展開を迎えて始動したパラオカップが2ヶ月強の期間を経て完結しました。セーリングとアウトリガーがパラオにもたらす可能性や良い未来を独立記念日委員会に伝えるところから始まりました。レースの交渉の過程ではパラオの人から心ない対応をされ、なぜパラオのために動いているのか自問自答した日々もありました。
しかし、自慢の兄弟や息子のように可愛い生徒たちがヨットレースをする姿をパラオ中に知らしめたい。また、パラオ特有のアウトリガーのかっこよさを伝え切る!という原動力が僕を何度も奮い立たせました。
さらに、多くのパラオの方々に支えられ、温かい言葉をいただいたことも忘れられません。新参者の日本人の若者が、セーリングという見た事もないスポーツを推進する姿、パラオ人だけの会議で発言した際にいい顔をされない方もいました。けれども、Super Ministryの大臣をはじめ、我々の活動を支持してくださる方々の温かさに触れたこともパラオカップを成し遂げることができた要素であります。

▌9月26日 (木曜日)

独立記念日関連の一連のイベントの開会式としてソフトボールの応援にPSAは招待されました。応援していた団体が寄付金をNPOにしてくださるということです。見事応援していた団体が優勝されたので寄付金をいただきました!!ありがとうございます!!
また、この日はJICA Palau Officeを新田肇理事長と訪問させていただきました。新JICA Palau所長である青木所長と今後の我々の活動や支援に関して前向きにお話しさせていただきました!

▌9月28日 (土曜日)

レースのために前日からOPを曳航してレース海面付近に移動させました。日本はなんと大きい橋をパラオに建てたことか!(日本パラオ友好の橋)

▌9月29日 (日曜日)

レース当日午前4時の時点では無風で諦めかけていました。しかし朝8半第一予告信号時には軽風が吹いてなんとかレース成立することができました。子供達が毎週のゴミ拾いをしたおかげ、つまりいい行いのおかげですね!笑
OPは初心者クラス(Abeam Sausage)2レースと中級者クラス(Sausage)3レースをしました。よくぞここまでヨットを楽しんで続けてくれて、僕についてきてくれてありがとう。
ある生徒からはいつもと違う海面でのレースは風の触れが違うことが楽しかったという感想がありました。また、観客の方の想像以上にヨットが上手になった子供達を褒めていただきました。

アウトリガークラスは午前9時にレース開始。一時風が止まってしまいましたが、スコールと共に風がやってきて躍動する姿が見られました。アウトリガーのタックはマストを逆側のバウに差し替えることによってなされます。木の葉のような軌道で風上に向かっていくのです。5艇が揃って帆走する姿にとても感銘を受けたことを今でも昨日のように覚えています。


今回のレースは日本パラオ青少年セーリングクラブ新田肇理事長にレース委員長として訪パしていただきました。この場をお借りして再び御礼申し上げます。ありがとうございました。

レース後の閉会式には、パラオ共和国Surangle S. WHIPPS Jr.大統領、パラオ国立博物館所長、Super Ministy 大臣、日本国折笠特別全権大使、米豪の大使、JICA Palau青木所長、JPYSC新田理事長に出席していただきました。
スピーチの中では、ありがたいことに小生に関しても言及していただきました。とても光栄な時間でありました。ありがとうございました。感謝の気持ちを込めて、大使を含めセーラーやご家族、関わってくださっている皆様の名前入り特別ステッカーを作成しました!喜んでくださって何よりです!色々なことに勝手に挑戦させていただいてます!!

パラオカップをただの草レースに終わらせず、権威付けたレースにする目標も達成することができたかと思います。レースをただ開催するだけでなく、今後は博物館と連携してPalau Cupとして伝統的なアウトリガーに言及したパネルを置かせていただくことになっています。

▌10月1日 (火曜日)

10月1日はパラオがミクロネシア連邦からの独立記念日です。25日から始まった一連の独立記念日のメンバーとして首都Melekeok(マルキョク)で開催されたセレモニーにPSA全員が招待していただきました。閉会式中に、セーラーの順位がアナウンスされてコーチは鼻が高い思いでした。

今回は特に保護者の皆さんに助けて頂いていることをより一層実感したレース運営でした。パラオ人だけのミーティングに一人で出席したり、なかなか上手くいかないところも多々ありました。一人でできることの限界と、PSAという最強の布陣で動く強さを再確認しました。支援しに行っているというよりも、助けに行ってもらっているような感じがしている日々です。いつもありがとうございます!!

実はJICAの隊員としてパラオ滞在が1年経っていないのですが、体感はパラオに3年くらい滞在している気がしています笑。「まだはもう、もうはまだ」残りの1年と少し、まだまだPSAに貢献できるアイデアは沢山あります。期限があるからこそ、より頑張れるんですね!

日本からもSNSを通してたくさんの温かいお言葉を頂戴しました。世界中のJICA青年海外協力隊同期の皆様よりも嬉しいお声がけをいただきました。皆様の言葉の力をパラオにいる僕はとても楽しみに、嬉しく思います。皆様いつもありがとうございます!!

今後とも応援の程よろしくお願いいたします!