パラオから4人のジュニアセーラーが来日

(2025/07/09)

 南国パラオから、もっと暑いかもしれない(?)日本へ──7月13日(日)に開催される「第38回横浜港ボート天国ディンギーレース」に、今年もPalau Sailing Association(PSA)に所属するジュニアセーラーが参加する。

 今年は4人のジュニアセーラーが来日。Saku Niro(14歳/サク)、Zenryu Idip(13歳/ゼン)、Shinryu Idip(12歳/シン)、Kai Umemoto(11歳/カイ)の4人は、いずれも昨年の大会に続いての参加だ。

2019年にパラオでスタートした、ジュニアに対するセーリング普及活動も6年目に入った。2022年には日本で(一社)日本-パラオ青少年セーリングクラブ(JPYSC)が設立されたほか、現地でもPSAが設立され、草の根でスタートした普及活動により少しずつパラオにセーリングが根付きつつかる。

7月8日(火)に来日した4人と家族は、9日(水)から横浜ベイサイドマリーナでさっそく練習をスタート。4日間の練習期間のうち前半の2日間では、ILCA級(旧・レーザー級)を使ってのレッスンを受けるというメニューが組まれている。

OP級でスタートしたPSAの活動だが、現地セーラーも成長しており、また一方ではPSAとして「2032年のブリスベン五輪出場を目指す」という新しい目標も掲げられている。今後、OP級の次のステップとして、ILCA級の現地への導入が計画されている。

今回2日間のトレーニングには、ILCA級での経験が豊富な荒井かおるさん(江の島フリート所属)がインストラクター/コーチとして協力。8日の午前中にスタートした練習では、まずは沈起こしから始め、慣れないILCA級でのセーリングに励んだ。

とはいえ、すぐにILCA級を乗りこなしてしまう4人のセーラーの姿には、セーリングをしっかりと体で覚え、そして楽しんでいる様子も見え、技術的な成長を随所にうかがうことができた。13日(日)のレースでの好成績に期待が高まるばかりだ。

OP級同様に、各地のヨットクラブや団体からILCA級がJPYSCに寄贈され、日本で整備を行ったあと、パラオへと送られることになっている。この日もパフォーマンスセイルクラフトジャパンから、2艇のILCA級が寄贈され、さっそく練習で使用された。

13日のレース海面は、横浜港のみなとみらい地区。パシフィコ横浜~赤レンガ倉庫地区など、隣接するベイエリアの陸上からもレースの様子を観戦することができるはずだ。10:00~開会式が行われたあと、順次、参加艇が海に降ろされ、レースが実施される予定となっている。