悠パラ日記【23】パラオで食を考える

(2024/05/08)

パラオでの生活について
パラオの生活について、僕から見えるパラオの景色をシェアさせて頂くことにしました。主観で書かせていただきたいと思いますがご容赦お願い申し上げます。

一番多く聞かれる質問で、何を食べているのか? ということについて書こうと思います。

初めに、パラオ人の主食はタロ芋にキャッサバといった伝統的に長く食べられているものがあります。しかし現在はコメをたくさん食べているようです(特に都市部に住んでいる方は)。また、伝統的にはフルーツバット(コウモリ)や青ウミガメ(なまで鯵のナメロウ的にして)、ジュゴン(ジュゴンカツにして)召し上がっているとのことでした。

しかし、「伝統的」と前置きを主食や副菜どちらにも置かせていただいたのは都市の人々はそのようなものを日常的に毎日は召し上がってないということです。文明的というか、アメリカナイズされた(味付け)食事をされている方がほとんどです。全ての味が濃い、甘いものはとことん甘いといった食生活をされています。

現状、パラオ人の食生活はJICAの栄養士隊員が送り込まれているほどに深刻な問題です。世界保健機構(WHO)の発表によれば,パラオは人口の43.1%が肥満とされ,肥満国ランキングで第2位となっているほど…。何を食べてヤバイのかといえば、学校での子供たちの食事のお話をすればいいでしょう。最も深刻な代表例は親が子供に持たせる弁当は白米と缶詰のパターン(先生隊員より)だそうで、緑が入る弁当は非常に珍しいそうです。小学校では朝食と昼食が無料で配給されているそうですが、JICA栄養士隊員が考え抜いたメニューを食しても、その後に持ち込んだお菓子やジュースを飲めばそれも水泡に帰す。栄養士の先輩隊員は成果が見えにくい、難しい職種だとおっしゃっていました。

パラオの食事情を荒く説明させていただいた後に、僕の食生活を説明させていただきます。
普段は自炊しています。そして、パラオにいるからといって、日本の食事に24年間親しんできた僕が作るのはもちろん日本食。米が主食で、よく食べるのはカンクン(空芯菜)炒めがメインです。パラオには日本食に必要なものが全て揃うので、作りたいものは全て作れるという形です。

日本食の味付け(素材の味を尊重した味付け)で作るものは炒め物、煮物、鍋、といったラインナップで大学生の延長線上にある男飯といったところでしょうか。栄養士隊員や女性先輩隊員が参加するパーティーにご一緒させてもらうと僕には発想のないバリエーションの料理ばかり。勉強の毎日です。

仙田悠人