悠パラ日記【30】パラオの学校事情

(2024/07/30)仙田悠人

パラオの学校事情

前回はパラオJICAの隊員について書きました。一番多い隊員は小学校教育なので、今回は先生隊員から聞いた日本の学校制度と特に違う点を挙げてみます。

1、時間割は毎日同じ
パラオの公立小学校は時間割に変化がないそうです。1限が算数だとずっと1限は算数のようです。確かに、時間割を組むことはかなりの労力が費やされるようなので大人としては合理的なのでしょう。日本の学校を卒業していると退屈なような気がしてしまいます。

2、小学8年生まである。
小学校は8年生で、次に高校という進学になっています。なので中学校というものはありません。

3、長期休み以外にIntersessionという学期終わりに1〜2週間前後の休みがある
この休み、僕が学生だった頃にも欲しかったなあと思う羨ましい期間です。インターセッション中に子供達に向けたプログラムが組まれることがあります。例えば、サンゴ研究センターによる海関連のプロジェクトや新しいスポーツに挑戦する機会などです。この休み期間は我々PSAにとっても新規参入セーラー獲得のチャンスというわけです。

4、朝ご飯も出る
小学校に登校すると昼ごはんだけでなく、朝ごはんを食べることができます。日本の学校が朝読書をしている時間でしょうか。ただし、味は数年前まで微妙だったそうです。しかし、JICAの栄養士隊員が送り込まれてから改善が見られたということです。(さすがです!)

5、進級できない可能性がある
小学生でも、成績が悪いと進級できない可能性があります。なかなか厳しい制度で、実際に進級できなかった子を僕も知っています。多くは語りませんが、進級できなかった際には違う学校に転校することで「なかったことにする」こともできてしまうようです…。

学校の教員目線でいえば、日本よりは遥かにのんびりとした職場であることを先輩隊員(小学校教育)から聞いています。生徒目線では、日本の生徒からすればとても羨ましい学校環境に思えます。ただし、大人目線で言えば教育の質や体験として日本の学校教育のレベルの高さを再認識する機会でもあります。

トレーラーの2号機完成

トレーラーにいただいた車輪を装着することで、トレーラーが2台になりました!これによって2倍のスピードで艇を準備・片付けできるので練習効率が向上しています!日本での製品としてのトレーラーを模してはできませんが、上出来です。緩衝材としてスポンジをパイプに巻き付けて、これを結束バンドで止めています。

来年の日本に向けて練習を

来年の日本遠征に向けて細かいデータをつけながら練習をし始めました。マストのレーキ、バングの強さ、アウトホールの調整などの細かな部分を記録して「速さ」を求めた練習を行います。オプティミストは特に保護者の方も船の構造を理解していただけるとセーラーに熱が入りやすいということで、お母さん方にも船に乗って体験してもらうことも考えています。(大学ヨット部でいうところのファミリーデー的なものです)子供達と保護者がヨットの楽しさを話しながら練習に来て・帰っていくとなるといいなと思います。