悠パラ日記【45】2025初練習

仙田悠人(2025/1/13)

2025年になりました。あと10ヶ月の任期、子供達と楽しく過ごしていきたいと思います。
今年の練習は11日から始めました。僕自身が年末年始を日本で過ごしたので、子供達にとっては3週間ぶりの海の上です。

新年一発目の練習は、日本のOPセーラーがどのように練習日を過ごすのかを子供達にシェアするところから始めました。「何がヨット先進国の練習なのか」を子供達が知ることは彼らの練習への認識を刷新を促すにつながると考えました。初心に戻って、練習の質を向上させようという意図からのシェアでした。現在のPSAの練習は日本や英国のOPクラブよりもブリーフィングの回数が少ないです。もっと練習日に全体で話し合うようにしようと方向づけました。僕自身は、練習中の教材を充実させることが目標です。

海上では、昨年最後の練習よりも細かい動作に気をつけて指導しました。おおかた子供達の動作は出来ているので、これからはより繊細な動きになるような調整に焦点を当てていきます。彫刻の輪郭を出す荒削りから、細かい細部を仕上げるイメージです。帆走練習がメインで行いましたが、中でもラフィング(舟先を風位に向ける動作)を繰り返し指導しました。綺麗に艇速を比べれるようにも方向づけられたように見えました。

現状ではパラオの中で力のある子も、まだ日本のBクラスに相当する実力です。もう一度、練習の質という原点を振り返ってAクラスセーラーへの育成を目指します。3月に後任のコーチが訪パするまでに、彼のより高いレベルの指導ができるような土壌づくりができることが今の目標でもあります。

PSAは年々団体として大きくなる可能性を秘めています。PSAは、まだ独り立ちするには程遠い状態です。大きくなる過程で、色々な潜在的な支援先が考えられます。PSA支援の輪を広げることも視野に入れています。ある意味で支援慣れしているパラオは、「ただの支援」では振り向いてくれないように思います。なぜ日本がPSAを支援するのかという命題があったとして、やはり日本人に支援してもらって良かったといわれる一つの理由にならなければと思います。

僕自身も昨年よりも活動の幅が増えた実感があります。様々な人と去年は出会い、価値観に触れ、日本にいた時には出来ないと思い込まされていたことが少しだけ減りました。計画的にチャレンジができる環境で、チャレンジをしないわけにはいきません。今年の行動予定に関しては、バルクヘッドマガジンをご参照ください。

「行動」の10ヶ月で締めくくります。
今週もご一読ありがとうございました!