悠パラ日記【34】Sonsorol Cultural Note ①

(2024/08/28)仙田悠人

前書き

こんにちは、パラオ滞在中の仙田悠人です。
あなたはパラオ人という括りに、実は単一の民族で構成されていないという事実をご存知でしょうか?災害によって自身の島に住めなくなった少数派の民族がパラオに実は住んでいるのです!!

今週からSonsorol(ソンソロール)州/Hatohobei(ハットビ)州(これ以降、南西諸島とする)というパラオの一面に関してレポートを繋げていこうと思います。パラオ本島に住んでいる日本人の生き字引のような方々でさえこの南西諸島に関する知識を豊富に持つ方はいないように感じています。いまだに文献がなかなか見つからないので、Specialなレポートになるのではないかと思います。
(ニッチな情報すぎて、悠パラ日記だから書けるシリーズ!)

ソンソロール州はパラオ本島から24時間ボート(300キロ程)に揺られることで行くことができます。首都Dongosal(ドンゴサル)は”海龍に包まれていくのが難しい場所”という意味を持つまさに秘境です。

パラオ共和国には16州が存在します。その中でもSonsorol/Hatohobeiの南西諸島はのちにパラオ共和国に併合される形でパラオの仲間入りをすることになりました。南西諸島はパラオ・バベルダオブ本島と同じく、スペイン→ドイツ→日本→連合国に統治された歴史的背景があります。ドイツ統治時代に台風による高潮と暴風によってこの小さな南西諸島は甚大な悲劇を受けました。当時、ドイツのボートが南西諸島に救助船を出したことで南西諸島の住民は壊滅的な損害を受けつつも全壊は免れたのです。その後、南西諸島の住民はパラオのコロール州ミューンズ・エーアン(Eang)地区にその大半が移住したのでした。しかし、この移住によって彼らの生活は現代的な生活に変革を余儀なくされました。

誰かが書き記すことによって彼らの伝統的な文化継承の一途になればとおもっています。書籍と友人の話を元にした僕のノートを公開して、”あなた”が知ることが大事なのです。では、まずは宗教と神々から。。。

宗教と神々

Sonsorolの人々にとって、宗教は家族と並んで生活において決定的な役割を果たています。以前のSonsorolの伝統的な宗教は、カトリック教によってほぼ排除されました。宣教師たちは、Sonsorolの人々に「幽霊や悪魔に祈るのではなく、神に祈りなさい」と教えました。その結果、宣教師たちが来る以前の宗教活動について話せる人は少なくなっています。

昔、Sonsorolの人々は超自然的存在を信じて儀式を行っていました。彼らの主な関心事は運命をコントロールし、生活を豊かにすることでした。特に、天気を予知して制御したり、病気を診断して治療したり、盗人を見つけて財産を守ったり、安全な航海を祈願したりといった魔術的な行為が行われていました。これらの信仰は、彼らの日常生活に深く根付いていました。例えば、魚を礁におびき寄せて捕まえるために3~4日間断食を行うことや、台風などの自然災害を鎮めるための黒魔術がありました。

アルフレッド・ペドロ へのインタビュー

彼はSonsorolで育ち、Sonsorolの伝統的な信仰について情報を集めるために、年配のソンソロール人に話を聞いた。
かつてのSonsorolでは、人々は宇宙は神の創造主の手から生まれたと信じていた。実際、数多くの異なる神々(ヤルド)が存在し、彼らはそれぞれ異なる仕事や能力を持っていた。
たとえば、イレメギと呼ばれる神は新しい踊りを創作する役割を担っていたし、アリジマゼという神は地元の人たちに頼まれると食べ物を送ってくれた。ペールは人々に火をもたらし、その起こし方を教える神である。これらの神々は自然現象を支配する力を持ち、人々を守ったり助けたりした。そのほとんどは人間の姿をしていたが、動物の姿をしていたり、例えば虹のように自然界のものの形をしていたりした。しかし、破壊的な神々も存在した。例えば、イメナンは木とサメの歯で作った釣りの槍で人を殺す。魚の形をしたイゴザウイリ神は、その動きによって地震を引き起こすことができる。これらの神々は、人々の助けと支えが必要なときに個別に祀られた。彼らはそれぞれを司る神に祈りを捧げた。日常的な集団礼拝や同様の活動は存在しなかった。

Sonsorolでは、宇宙は神聖な創造主の手によって作られたと信じられていました。たくさんの異なる神々が存在し、それぞれが異なる役割と能力を持っていました。例えば、新しい踊りを創造するIremegiという神や、食べ物を送るArizimazeという神、火をもたらし、火の起こし方を教えるPaleという神がいました。これらの神々は自然現象を支配し、人々を守ったり助けたりしました。しかし、宣教師の介入により、Sonsorolの人々はこれらの神々を信じなくなり、カトリック教を生活に取り入れるようになりました。

このように、伝統的なアニミズム的な宗教は、Sonsorolのアイデンティティの一部であり、彼らの自己定義の一部であると言える。

週末の練習

久しぶりに週末はいい風が吹きました!!久しぶりの強風すぎて、乗り方を忘れてしまったのか沈をする艇が続出…。これからどん吹きのシーズンが始まるのでまた強風の楽しさを思い出して欲しいです!船のチューニングを合わせて、心を風に乗せて、Let’s goo00OOOO!!!!