悠パラ日記【その18】遠くに行ってしまうきみたち
(2024/02/13)
2/10 土曜日
土曜日は9:00-17:00通常練習でした。午前中は少人数だったのでサークリングを先週同様にビーチの上で行いました。基本的な体の動きを覚えること、その動きを反復練習して覚えてもらうことが午前中の全体としての目標でした。
午後はバディーを組んで帆走練習をしたのちに、救助艇の周りをぐるぐると回るサークリング練習を行いました。子供達にとってサークリングは船をぶつけやすい練習だったので、生徒・コーチ共にハラハラしながらの練習でした笑。でも重要な要素がたくさん詰まった練習です!
最近、子供達の成長速度に拍車がかかっていることを実感しています。(えへへ。)
さらに自分で上達することができたら、成功体験を自分で作り出り出せるかな。自律したセーラーへと生長してくれるのではないかなと考えています。
僕の手を離れること、これすなわち僕の想像の範囲を優に超えた生長への彼らの旅立ちになると感じています。
そこで、今週から自作の自己評価シートをもとに目標を立ててもらうことにしました。まだまだ全員が自分の目標を立てることは難しいので、目標を立てる補助としてシートを作りました。低学年組は僕と会話しながら、じぶんが今できる項目とできない項目を明確にすることが目的です。高学年組は自分でチェックしてもらいました。
1日にひとつづつ目標をクリアしていくと、必ずセーリングは上達するはずです! PDCAサイクル(注1)を回してパラオの青空のように、青天井に上達していってくれることを願います!
2/11 日曜日
日曜日午前中の練習はセーラー6人+Newセーラー1人での練習でした。
先輩セーラーは自分たちで練習できるように僕が練習を組んで伝えて、救助艇は保護者の方々に任せ、自分たちで練習をしてもらいました。
一方で僕は陸に残って新セーラーと、座学、安全に関して、沈起こし(注2)の練習を行いました。実は先週、新セーラーは自力で船に乗ることができませんでした…(諸事情により…)なので、沈起こしの練習ができるかどうか、船を起こした後に自力で船に乗れるのか心配でした。しかし、当日はぬるっと船に乗り込んで練習成功しました!
海上の練習組は救助艇に乗ってくださったお母さんより、とっても上達している旨をお聞きしてひとつ安心です。最近は波に乗ることを覚えてくれたので、ダウンウィンド(注3)がとても上達、楽しんでくれています。
午後はロープ相撲を行いました。
2人のセーラーがロープの両端を持ってスタート。相手の持つロープを全て引き抜くか、相手を一歩でもその場から動かせば勝利です。なかなかに楽しんで取り組んでくれました。ロープ相撲は大学ヨット部時代にたまに練習に参加してくださる先輩から教えていただいた遊び方です。メイントリムのイメージを掴んでもらうためにひとつ楽しい遊びを練習時間に取り入れてみました。まだまだ僕にロープの駆け引きで勝てるものはいませんでした。(笑)
土日両日とも、お母さん方が修理に関して手伝ってくださっています。また、コンテナの中を掃除してくださっています。海に出ている間にこういったサポートをしてもらえるからこそ、子供たちと僕は安心して海に出ていくことができます。ヨットも全ての習い事も親のサポートなしには成立しないものです。いつもありがとうございます!
仙田悠人
-悠々用語解説—————
注1) PDCAサイクル
PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)とは品質管理など業務管理における継続的な改善方法。 Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(確認)→ Act(改善)の4段階を繰り返して業務を継続的に改善する方法。 主に日本で使われている。
参考 PDCAサイクルとは
注2 沈起こし
セーリング・ディンギーは横だおしになったり、ひっくり返ったりするものです。 これを沈(ちん)といいます。沈むわけではありません。
沈の状態から復原させるのが沈起こし。沈しても沈起こしすれば再帆走が可能です。
注3 ダウンウィンド
ヨットの後ろから風を受けて風圧力で風から逃げる方向に進むこと。逆はアップウィンドで揚力を利用して風上に向かって進みます。