最後の休息──いよいよ明日、日本-パラオ親善ヨットレース2024スタート|240309

いよいよ明日13:30にスタートを迎える「日本-パラオ親善ヨットレース2024」。今日3月9日(土)は、横浜ベイサイドマリーナで艇長会議などが粛々と進められました。

 

11:00からレース本部で行われた艇長会議。1,726海里の長丁場、通常のレースとは違って2つの国の間をまたぐ国際レースのため、レースにかかわるあれこれに加えて、パラオでのフィニッシュ時の注意事項など、細かなことまで説明と情報共有がなされました。

 

今回のレースでは、レース中に参加艇がマイクロプラスチックの拡散分布調査をおこなうことが義務付けられています。このレースに合わせて開発された採取装置が各艇に配布されました。この装置をヨットから流して引っ張ることで、中央部のフィルターを海水が通過し、採取サンプルとなります。このサンプルを、本レースに続いておこなわれるパラオ-沖縄ヨットレース2024のあとに回収し、JAMSTECの協力の下で分析がなされ、その結果を子供たちに発表するなどして、海に対して考えるきっかけとすることを目的としています。

 


艇長会議、マイクロプラスチック拡散分布調査に関する説明会のあとには、通信講習会がおこなわれました。
陸からはるか遠くを離れた海域を走るこのレースでは、当然ながら携帯電話が使えるわけではありません。しかしながら、陸上と参加ヨットとの間に通信手段を確保しておくことは非常に重要。
今回のレースではアイコムさんにご協賛いただき、衛星通信トランシーバー「IC-SAT100」を各艇に搭載。この機器を用いて、横浜のレース本部との1日1回のロールコール(定時連絡)に使用します。
この衛星通信トランシーバーはイリジウム衛星通信を使ったもので、全世界をカバー。1対1の通話しかできない電話と異なり、無線機器のように1対複数の同時多報通話が可能となっています。ロールコール時には、各艇は決められた時間に現在位置や海況、艇や人員の状況といった情報を報告することになります。前回のレースでもライフラインの一つになりましたが、今回のレースでもこの機器が活用されます。

明日3月10日は天気もよく、適度な風の吹く最高のコンディションとなりそうです。11:00に横浜港みなとみらい地区を出てベイブリッジを通過するルートでのパレードが行われたあと、横浜ベイサイドマリーナ沖に移動。13:30レーススタートの予定となっています。

 


レースのスタートからフィニッシュまで、古野電気さんご提供のトラッキングシステム「ichidake」で、参加艇の位置情報がウェブサイトでご覧いただけます。上のバナーをクリックし、チェックしてみてください。1,726海里の長い長いレースを陸上にいながらにしてお楽しみいただけますので、ブックマークやお気に入り登録しておくことをおすすめします。

(文・写真=実行委員会広報)