悠パラ日記【その14】The 2024 Palau & Guam Friendship OP Dingy Race

(2024/01/15)

読者の皆様こんにちは!
1月13〜14日、待ちに待ったグアムチームとのレース「The 2024 Palau & Guam Friendship OP Dingy Race」の日でした。

レース前日(1/12)
この3日間のイベントは、日本大使のご自宅にお招きいただいた昼食会から始まりました。
日本大使より日本パラオ国交成立30周年を記念して、パラオのための我々の活動の労いの意味を込めてお呼びしていただける運びになりました。子供たちは公の場でソワソワしながら緊張が表情に出ていました笑。楽しい昼食会になりました!

会食後、会場を移して次に行われたのはパラオの伝統的な帆を伴うカヌーに関するイベントが開催されました。説明を興味津々で聞き、伝統的な斧を使用し木を実際に彫っていく体験に子供たちは忘れられない時間になったと思います。その後、模型のカヌーを海に浮かべて走らせるということもしました。

 

 

伝統的なカヌーのイベントの後、次は僕がルールに関する講習会を行いました。レース当日に使われる旗の意味を確認したり、基本的なルールの確認をしました。パラオチームにとっては復習として行われた会でしたが、グアムチームには新しく習う事柄だったようでレース前にルールを確認しておいてよかったと感じました…。いずれにせよよく子供達は説明を聞いてくれました。

午後6時からは、ウェルカムパーティーが開催されました。美味しい食べ物をたくさん用意してもらって、子供達はお腹いっぱいです。パーティーの中では子供たちの交流が図れるようにとクイズ大会が開かれました。また、パラオチームからグアムチームへ国旗カラーのブレスレットの贈呈もありました。司会のお父さんのおかげでパーティーは大盛り上がりでした!

レース初日(1/13)
9:10頃、日本大使やオーストラリア大使など多くの公人の方々をお招きして開会式が始まりました。子供たちはレースに向けて緊張した面持ちでしたが、出艇前に円陣を組んで大きな掛け声を出すことで緊張を和らげました!

9:45。平均8m/sで波の高いコンディションでYellow(より上手な)グループが出艇しました。1レース目はスタート後、強い風が続き多くの船が沈をして3艇しかフィニッシュすることができませんでした。これを受けて午後の出艇を見合わせようか真剣な議論をコーチ陣でしました。
協議の結果、午後は解説を交えてのエキシビションマッチを行うことになりました。つまり、両チームのコーチが選んだ選手がレースをしている中で、僕が陸で解説をするということです。どのようにコースを選ぶのか、どうしたら波に突っ込まないのか、そういったことを解説することで、経験値を知識によって補うことを目指しました。
すると午後のレースでは沈をする子供がかなり減って、少し子供達の成長が見られました。午後のレースでは、グアムチームも納得のいく成績が出せたようで、「いいレースだった!」と伝えてくれる子もいました!

 

レース2日め(1/14)
日曜日も朝から北東の強い風に、運営側もマークを設置することに苦労しました。マークが大きく風に押されるだけでなく、砂底にアンカーが刺さりません。黄色グループから第3レース〜第5レースまでを午前中に行いました。回数を追うごとにグアムチームもレースとは何たるかを理解し始め、午前の部最後のレースにはとてもいいクリア・スタートを切ることができました。
この日はパラオチームが1位、2位、3位、4位でフィニッシュをするなど、大活躍!練習の成果が存分に発揮され、チームパラオの成長を見ることができました。また、地の利を生かした知識でコースを描いていく姿は、練習の時からはまた一皮剥けたレースの中での成長も感じました。

 

 

チーム戦の結果は
Group Yellow 上級クラス Palau 113ポイント : Guam 193ポイント、でパラオの勝ち
Group Blue 中級クラス Palau 80ポイント : Guam 67ポイント、でグアムの勝ち
まだまだ課題点はたくさんあります。練習楽しんで、ヨット頑張ろう!

 

終わりに
レースを開催するにあたり様々な準備がありました。レース公示・帆走指示書の作成、Facebookでの公示、たくさんの船の修理、ラダーやセンターボードの作成、マストやブームの艤装等々…。日本でのヨットレース開催準備にはない長い段階を経て、その上で通常のレース開催準備をしなければなりません。
一人で修理をしたり、作業をしていると圧倒的なTo Do量に途方もなさをしばしば感じました。けれども、現地のお母さん方が献身的にお手伝いをしてくださったおかげで、どうにかレースの準備をすることができました。本当にありがとうございました!!

仙田悠人