仙田悠人の「パラオ日記」
天気は青い空に目がくらむほど眩しい日差し、ときどきスコール。
透明度抜群の海、咲き誇る色とりどりの花々、熱帯性の緑に囲まれたパラオ。
はじめまして、パラオに滞在している仙田悠人と申します。
本稿よりパラオでのセーリングについての投稿をさせていただきます。
さて、先週の木曜日から日本パラオ青少年セーリングクラブ(JPYSC)のパラオでの練習が始まりました。これまで日本から備品の寄付や資金援助等、様々な方々の努力が積み重なって最初の練習の日が迎えることができたことをとても喜ばしく思います。子供達もヨットに対して興味津々、一刻も早くヨットに乗りたいということで首を長くしてこの日を待っていたようです。
私は彼らが出艇するまで、どれほどの実力を持っているか知りませんでした。最悪の場合を想像すると、子供達が沈をしてヨットを怖がってしまうのではないかと不安に感じました。しかし、練習では7メートルの風でも全く物怖じすることなく、次々と浜辺から出艇していく姿にたくましさすら感じました。
彼らは練習の回数こそ少ないので技術がとても高いとはいえませんが、本能のままに見事にヨットを走らせてみせました。
パラオの紫外線は一説によると日本の7倍にも相当するそうです。その太陽の輝きを凌駕するほどに、子供達は眩しいほどの笑顔で帆走を楽しむ姿を見せてくれました。また、ヨットに乗る意欲も非常に高く、私が昼休憩を挟んでいる間にも「ヨットで海に出てもいい?」「早くご飯終わらせて海に出ようよ!」との催促を子供達から受けるほどにセーリングを楽しんでくれているようです。そのような声を聞いたらば、私もこの子達の期待に応えようと昼食をリスのように頬張って早々と済ませ、海に出た四日間の練習の日々でした。
今週は私も慣れない異国の地で、四日間ほぼ丸一日中の練習を担当した週だったので、少し疲れたなと感じることもありました。しかし、ある子が小さな声で「このスポーツが僕一番好きなんだ(英語)」と私に教えてくれたので疲れも忘れて先週を走り切ることができました。
JPYSC所属の学生は他にもスイミングや柔道などのたくさんの習い事をしているので、日本の小学生よりもはるかに忙しい生活を送っているようです。そのようなたくさんのスポーツに触れている中で、ヨットを一番といってくれたことがとても嬉しく思えたのです。
練習の合間には遠浅のビーチで子供たち全員と一緒に遊ぶという、とても理想的な光景がありました。もしもヨットを通してパラオの綺麗な海を愛し、環境保全や平和を願う子供たちに育ってくれたならば、僕がパラオに流れ着いてきた意味があるのではないかと考えています。これからの彼らの成長とパラオでのヨットの普及に乞うご期待です!!
Yuto Senda