沖縄で閉会式を開催|夢は5年後──2029年に向けて

4月8日(月)に〈1122トレッキー〉と〈Zero〉が順にフィニッシュし、幕を閉じた「パラオ-沖縄ヨットレース2024」。思えば3月10日(日)に「日本-パラオ親善ヨットレース2024」から始まって、横浜→パラオ→沖縄と、約1カ月にも及ぶ壮大な国際外洋レースでした。

途中、パラオでは「パラオー日本親善OPディンギーレース」が開催されるなど、セーリング、海を通じて、日本とパラオの友好を図るさまざまなイベントが催されました。

 

実は今回のこれらのヨットレースは、すべて「日本・パラオ共和国外交関係樹立記念 マイクロプラスチック拡散分布調査航海」という大きなイベントの中で行われたものです。その取り組みの一つとして、レース中のヨットや、併せて航海を実施した帆船〈みらいへ〉は、洋上でマイクロプラスチックのサンプルの採取をおこなっています。

さて、去る4月14日(日)には、沖縄でこの大きなイベントの閉会式をはじめ、さまざまな行事が実施されました。あらためて振り返ってみることにしましょう。

 

午前11:00から与那原マリーナでは、現地の子供たち13人と保護者、関係者が参加し、JAMSTECとGODAC(国際海洋環境情報センター)によるワークショップが開かれました。今回、レース艇や〈みらいへ〉が採取したサンプルを分析した結果が報告されたり、参加した子供たちの地元である与那原の海岸の砂を自分たちで調べ、自分たちの身近にある海や自然環境について、実際に目で見て体験して感じる貴重な機会となりました。

 

その後、14:00からは与那原に停泊中の帆船〈みらいへ〉へと移動し、体験乗船会が行われました。航海中に船の上でどんなことがおこなわれていたかについての話を聞いたりしたほか、実際に海を走る〈みらいへ〉の上から、自分たちが生活する与那原の町を見るという経験をしたりと、充実した時間を皆が過ごすことができたと思います。

 

18:00からは那覇市内の沖縄ハーバービューホテルで、約50人が参加し、南国らしい和やかな雰囲気の中で報告会&閉会式が実施されました。

 

閉会式には、照屋 勉 与那原町長も参加

 


パラオ-沖縄ヨットレース2024の表彰式では、往路(横浜ーパラオ)に続き復路(パラオ-沖縄)も征し完全優勝を成し遂げた〈Zero〉の山田克弘オーナー(左)とクルーの山本寅太郎さんが、壇上で喜びの表情を見せてくれました

 


総合2位の〈1122トレッキー〉新田 肇オーナー(中央)を祝福するのは、駐日パラオ共和国大使館 特命全権大使のピーター・アルデバイさん(右)。左は〈1122トレッキー〉の岩見顕久さん

 


前回大会(2019-2020年)に続き、今回もレース艇と同じコースで航海をおこなった帆船〈みらいへ〉のメンバー。右から3人目が小原朋尚船長

 


前回大会からこの壮大なイベントの実現に向けて尽力し、長年にわたってパラオと日本の友好に貢献してきた菊池正雄さん(ベラウツアー)に感謝パネルが贈呈された

 

この大きなイベントが2回目の開催を迎え、大きな事故やトラブルもなく無事に終えられたことは、このイベントにかかわったすべての皆さん、そして応援してくださったすべての皆さんのおかげだと思います。

実行委員会を代表しまして、ここにあらためて厚く御礼申し上げます。

閉会式では、照屋 与那原町長から「ぜひ次回も与那原に来てほしい」というラブコールもあり。与那原ではマリンタウンMICEの建設計画が決まっており、2029年3月から供用が開始される予定で、そのこけら落としという意味でも、今回のイベントの継続的な開催が期待されている。

さて、長い長いレースイベントもいったん、ここで一区切り。もちろんパラオでのセーリング普及活動など、今も継続的に続けられているものもあります。

ということで、2024年大会は幕を閉じます。5年後の2029年に向けて・・・。

 

(文・写真=実行委員会広報)