リサイクルの問題なのか?

[plastics-02]

前回、

の続きです。


マイクロプラスチックによる海洋汚染の問題というと、プラごみリサイクルの話に続けられることが多いと思うけど、これはまた別の問題のはずだ。
リサイクルされないプラごみをすべて海に捨てているわけではないのだから。

逆に、分別したは良いけれど、国内でリサイクルしきれず途上国に資源ごみとして輸出され、違法リサイクル業者によって海に不法投棄されるケースも報告されている。

これもまた困ったものだけど、我々海で遊ぶ者にとっての「海洋マイプラ問題」としては話がヤヤコシクなるので、やっぱりここではプラごみのリサイクル問題は、分けて考えるべき。
 ……と、思う。


今の日本では、組織的にプラごみを直接海に投棄することは無い。
となると海に漂うプラごみ問題は、ポイ捨てゴミに起因することになる。
街のポイ捨てゴミが河から海へ、あるいは直接海に流れて、漂流プラゴミからマイクロプラスチックとなるわけ。

ゴミのポイ捨てはいけません。

いけませんじゃ済まないので、「ポイ捨て」というなんとなくポップな表現を改めるべきなのではないかと思う。
特に子供の世界では、これまで「うんこ漏らし」とか言われていじめられていた子が溜飲を下げるような、「ものすごく恥ずかしい行為である」という認識になるような。

……うーんと、今はちょっと思いつかないけど。


困るのが、わざと捨てるのでは無く、不可抗力で海に流れてしまうプラごみ。

実を言うと、先日、食べてたパンをトンビに盗まれました、それも、ビニール包装毎。
あれ、海に落ちてますね。たぶん。
もうほんとガックリ。食べかけのパンを失ったことよりも、プラごみを海に流してしまったことのほうにガックリ。懺悔。

トンビじゃなくても、風で飛ばされてしまうこともあるわけで、海に接して遊ぶ我々としては、プラ包装のある物品の持ち込み自体にリスクが大きい。
海の上でコンビニ弁当を食べるなんて、リスクは最大級なのだ。

とはいえ、ヨットレースの取材にいくと、取材艇の上でコンビニ弁当が出てくる。
ありがた~くいただきますが、食べてる間にフタが飛んでいかないよう、フタを器の下に素早く敷いて、ソースをかけた後の空き袋はささっとフタと器の間に差し込むように隠したりして。
海風吹きすさぶデッキの上でコンビニ弁当を食べるのはかなりのワザを必要とする。

いや、まずはレジ袋にまとめて捨てろと? いやいや、レジ袋にはまだ他の人の弁当が入っていたりするのです。

と、細心の注意を払ってモグモグ食べるわけだけど、
あの緑のペラペラがヤバイ。

なんだあれは、バランか。イランでしょ、バラン。
あれも、ポリエチレン製。風で飛ばされたりなんかしたら、もろに漂流プラごみになるのだ。

世間では、マイクロプラスチック問題としてストローがどうのという話になっているようだけど、我が国ではまずはあの緑のペラペラを無くしたい。

レジ袋の有料化なんて話も良く出てくるけど、レジ袋はゴミ袋として再利用されるケースが多く、かなり有用なプラごみであります。
コンビニ弁当だって、レジ袋が無かったら食べた後のゴミをどうまとめる?

生ゴミはレジ袋に入れて捨て、焼却場で燃やせばいいのです。
ポリエチレンの発熱量は石油や石炭なみだし、ペットボトルなんかも形状的に良く燃えるので燃料代わりになるんだそうな。

ごみ焼却施設で直接発電したり、プラごみから固形燃料(RDF)を造るなどし、熱エネルギーとしてのリサイクルも増えているもよう。

……と、結局リサイクルの話になってしまったけれど。

海洋プラごみ問題はさらに続く。

[plastics-02]